薄毛女子が解説。毛染めによるアレルギーに要注意!怖いジアミン系白髪染め。

毛染めによるアレルギーに要注意!

平成27年10月23日、消費者安全調査委員会は、「毛染めによる皮膚障害」に関する事故等原因調査報告書を公表しました。以下、同レポートによる報告をまとめました。※アレルギー写真やグラフは、同レポートより拝借しています。

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毛染めは、髪の色を明るくしたり、白髪を黒く染めたりする等、年代や性別を問わず一般に広く行われていますが、その一方で、消費者庁の事故情報データバンクには、毛染めによる皮膚障害の事例が毎年度200件程度登録されています。

白髪染め被害レポート

酸化染毛剤はアレルギーを引き起こしやすい

毛染めによる皮膚障害の多くは接触皮膚炎で、その直接的な原因はヘアカラーリング剤です。

ヘアカラーリング剤の中でも酸化染毛剤(ヘアカラー、ヘアダイ、白髪染め、おしゃれ染め、アルカリカラー等と呼ばれる。)は、最も広く使用されていますが、他のカラーリング剤と比べてアレルギー性接触皮膚炎を引き起こしやすくもあります。

アレルギーの場合、再度の使用により症状が重くなることも

これまでに毛染めで異常を感じたことのない人も、継続的に毛染めを行ううちにアレルギーになることがあります。

1度目のアレルギー症状が軽かった場合も、治まった後に再度使用すれば、次第に症状が重くなる場合があります

症状には個人差があり、人によっては頭皮だけでなく、顔面や首などにまで皮膚症状が広がり、日常生活に支障を来すほどになることもあります。

白髪染めアレルギー

異常を感じたら、使用を止め、医療機関の受診を!

酸化染毛剤を使用する際は、事前にセルフテストを行いましょう。

また、使用して、かゆみ、赤み、痛みなどの異常を感じた場合は、アレルギー性接触皮膚炎の可能性があるため、使用を止める、医療機関を受診するなど適切に対応しましょう。

異常が現れた時、適切な対応をしていない美容院も!

同レポートでは、「施術中に顧客からかゆみや痛み等の異常を訴えられた経験」の有無を聞いたところ、62.3%の理美容師はあると答えています。

白髪染めアレルギーデータ

「顧客から異常を訴えられた際の対応状況」について複数回答を可能として聞くと、「施術を中止 する」が56.6%であった一方、「お客様が希望をする場合は施術を続ける」との回答も61.0% あった。

また、この両方の項目を選んだ者が22.7%あり、顧客の要望に応じて対応している様子がうかがえた。「カラーリング剤で痛みやかゆみ等を感じることは珍しくないの で、施術を続ける」と不適切な回答をした者が7.0%もありました。

管理人
美容師が適切な判断をせず、危険な頭皮状態に関わらずカラーリング施術を続るケースが多いことが伺えます。美容師の判断だけではなく、頭皮に異常を感じたら、自ら使用を停止すべきです。

白髪染めデータ

アレルギーを引き起こす原因成分は

では一体、白髪染めに含まれる何の成分がこうしたアレルギーの原因になっているのでしょうか。それは主に次の3つの成分によって引き起こされます。

白髪染めに配合されているアレルギーの原因となる成分

・パラフェニレンジアミン(ジアミン)

・過酸化水素

・アミノフェノール

ジアミンとは?

上記のアレルギー成分の中でも、特に注意が必要なのがパラフェニレンジアミン(PPD)・通称ジアミンです。市販の多くの白髪染めやヘアカラー剤に配合されている合成化学染料です。

バリエーションに富んだ様々な色味を簡単に作り出すことができ、濃い色にしっかり染めることもできるため、白髪染めには欠かせない成分です。

一方、アレルギー症状を引き起こす成分でもある為、国によっては劇薬に指定され、ヘアカラー剤としての使用が禁止されているケースもあります。

ジアミンアレルギーの症状は個人差がありますが、場合によっては喘息や呼吸困難、嘔吐といった重篤な症状に陥り「アナフィラキシーショック」を引き起こすことさえもあります。

ジアミンアレルギーの主な症状

・皮膚の痒みや痛み(ピリピリする)

・皮膚の炎症(赤く腫れる)

・かさぶたができる

・顔やまぶたが腫れる

・浸出液が染み出す

毛染めによる皮膚障害の事例

消費者安全調査委員会によるレポートに掲載されているカラーリング剤による皮膚障害の事例を紹介します。

カラーリング剤によるアレルギー反応は、かぶれ、ただれ、発疹などが頭皮に出るだけではなく、頭皮以外の手足や首などに反応が出ることがあります。また抜け毛を発症する怖い原因ともなりえます。

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ケース1: かゆみ、抜け毛、吹き出物

これまで毛染めを行ってきたが、初めて出向いた美容院で毛染めの施術を受けたところ、施術から1週 間ほど経った頃、頭皮が赤くなって吹き出物のようなものが現れ、かゆみが出て、髪の毛が抜け落ちたりした。美容院に相談して皮膚科を受診したところ、染毛剤による接触皮膚炎と診断され、今後、1年間は 治療を続けるよう言われ、しばらくの間は2週間おきに通院することになった。

ケース2: 腫れ、浸出液が滴る

40歳代から自宅で毛染めを行ってきた。2年ほど前から毛染めをすると痛みやかゆみを感じたが、市販の薬を塗れば症状は治まるので、これ以上ひ どくなるとは思わずに毛染めを続けてきた。今回毛染めをしたら、顔面が赤く腫れ、浸出液が滴る状態になり、初めて医療機関を受診した。これま で、製品の外箱や使用説明書に注意事項が詳しく記載されていることには気付かなかった。

白髪染めアレルギー

ケース3: 手荒れから始まり、耳たぶや頭皮のかぶれ

ひどい手荒れのため、皮膚科医で治療を受けて いたところ、耳たぶや頭皮にもかぶれの症状が出 てきた。なかなか治癒しないため、皮膚科医の勧 めで総合病院を受診して詳しい検査を受けたとこ ろ、ヘアカラーリング剤に含まれるパラフェニレ ンジアミン(酸化染料)という物質が原因でかぶ れており、他の染料に対しても反応していること が分かった。総合病院の医師からは、酸化染毛剤 での毛染めをやめて染毛料に変更するように言われた。

カラーリングのアレルギー

 

特に女性の場合は、30代後半から、女性ホルモンの変化によって、髪が細くなったり、キューティクルがはがれやすくなり、髪により強いダメージを受けやすくなります。今まで、大丈夫だったカラーリング剤が、突然アレルギー反応が出ることも。

今まで大丈夫だったからと安心するのではなく、使用製品に危険性があることを理解した上で、使用を続けるか、使用を停止してください。

私の白髪染めアレルギー体験談

 脱毛症になるまでは、私はドラッグストアで販売されている市販の白髪染めを使用していました。

脱毛症について詳しく学んでいく過程で、頭皮へのダメージは抜け毛や脱毛症の誘引要因になると知り、一般の白髪染めを使用するのが、とても強くなってしまいました。それがきっかけで、頭皮を痛めない低刺激の白髪染めケア製品(カラートリートメント・ヘアマニュキュア・ヘナ)の使用に切り替えました。

管理人
試験的に、様々な商品を一通り試しています。使用後の感想を、商品レビューで詳しく説明しています。

ただ、手元にそれらのケア製品を切らしてしまい、急な外出予定。過去に使っていた2剤式ジアミン系の白髪染めで、使用を最小限に見える箇所のみで白髪染めしてしまいました。

白髪染めの際の刺激臭。なんとなく頭皮がジンジンします。白髪染め後、白髪染めをした頭皮部分が張るような感じ。そして、目の辺りからの頭痛が始まり、午後中ずっと頭が重いままでした。

白髪染め使用で、頭皮が被れたり、痒みが出たことはありません。今回も大丈夫です。ただ、この頭痛。実は、以前からあり、よくよく考えてみれば、ジアミン系白髪染めのサイクルと同じぐらいの頻度で発生していました。最近は、頭痛がないなと思っていましたが、そう言えば非ジアミン系白髪ケアに変えてからです。

この時まで、頭痛と白髪染めの関係を、全く結びつけていませんでした。だいぶ遅くなりましたが、白髪染め成分を気にするようになり、頭皮への関心が高くなったので、体の変化に目を向けてあげることができました。そして、2剤式ジアミン系白髪染めの怖さを実感しました。

管理人
白髪染めは頭皮の傷みや痛みだけと思い込んでいました。

消費者安全調査委員の報告書にも、頭皮以外に被れが出る報告もあります。白髪染め使用後、頭皮以外にも体の不調を感じたら、ジアミン系カラーリング剤の使用を疑ってみてください

頭皮を傷めない白髪ケア方法

本気で頭皮や健康のことを考えるのなら、ジアミン系カラーリング剤は、使用しないか、使用回数を減らすのが理想的です。

そうは言っても、伸びてくる白髪、そして年齢と共に増えていく白髪を放っていく訳にはいきませんよね。ジアミン系成分が使われていない、白髪ケア方法もあります。下記、表をご参照ください。

カラーリング剤種類

永久染毛剤(ジアミン系)

美容院で使用、ドラッグストアで販売されているカラーリング剤は、(1)医薬部外品の染毛剤に種類が分けられ、美容院やドラッグストアで販売されているカラーリング剤は①永久染毛剤に分類されます。いわゆるジアミンが配合されている、つまりはアレルギー誘引物資が含まれているカラーリング剤です。

これらのカラーリング剤は、アルカリ性成分によって、キューティクルを開き、脱色成分により色を抜いた後に、カラーリング剤を内部から浸透させます。よって、色持ちや発色は良いのですが、毛髪への痛みが激しくなります。また頭皮についた薬剤は、頭皮を傷め、アレルギーの原因となることも。

 

ポジティブ色持ちが良い

発色が良い

黒髪をかなり明るくできる

バリエーションに富んだ色味

ネガティブ頭皮・毛髪を傷める

ツンとした刺激臭

アレルギー原因

薄毛・抜け毛の原因

半永久染毛料(非ジアミン系)

一方、(2)染毛料は化粧品に分類され、非ジアミンを含まず、健康を害したり、頭皮と毛髪を傷めることのない染料が①半永久染毛料です。ヘナ、ヘアマニュキュア、カラートリートメントやシャンプーなどが、半永久染毛料の商品に当たります。

これらのカラーリング剤は酸性であり、キューティクルを開くことはせずに、表面を色でコーティングしていきます。 永久染毛料ほどは発色・色持ちは弱めですが、頭皮と毛髪を傷めません。また、保湿成分・育毛成分を配合している製品も多く、頭皮と毛髪を守るだけではなく、頭皮コンディションや手触り等を改善させてくれます。

染色成分に植物性染料が使われていることが多く、染料成分に使用されている植物に対する、植物アレルギーをお持ちの方はアレルギー反応が出てしまうことがあります。パッチテストをするなど、事前に植物アレルギーチェックが必要です。

 

ポジティブ髪と頭皮を傷めない

敏感肌でも安心して使える

嫌な臭いがしない

短時間・簡単に利用できる

ネガティブ染まりは緩やか

色持ちは短め

シャンプーの度に徐々に色落ち

繰り返しの使用が必要

 

関連記事 頭皮を傷めずに白髪染めできる製品(半永久染毛料)特徴を、ヘアーマニュキュア、ヘアカラートリートメントなど商品タイプ別に「非ジアミン・植物原料染料。頭皮に優しい白髪染めオプション」で詳しく説明しています。合わせてご参照ください。

まとめ

髪や頭皮を全く傷めない、そしてしっかり染まる。そんな低刺激かつ染色力を持つカラーリング剤があったら嬉しいですよね。ただ、残念なことに、そのような完璧な白髪染め・カラーリング剤はありません。

染色力を優先的に考えるのなら

美容院でのヘアカラーや、ドラッグストアの2剤式のカラーリング剤(永久染毛剤)が有効的です。ただし、上記の通り、重篤なトラブルや、抜け毛・薄毛の原因となる可能性があります。脱毛症に悩む私としては、絶対に避けたい白髪染め方法です。

低刺激を優先させるのなら

白髪染めトリートメント、ヘアマニュキュア、ヘナがおすすめです。5分から10分程度の塗布時間で染色でき、ホームケアでも簡単に使用できます。頭皮に液剤がついてしまっても、健康被害や頭皮痛みの心配がありません。頭皮や毛髪を健康にする成分が配合されている商品も少なくありません。

どちらの製品を使用するかは、利点とマイナス点を理解した上で使用するのが良いでしょう。ただし、脱毛症に悩む当事者としては、何かトラブルが起こってから商品を変えるよりは、最初からトラブルが起きないように商品を選ぶ方がおすすめです。一度失ったものを健康な状態に戻すのは、健康な状態をキープするよりも難しいからです。

管理人
健康な時には気がつかない、健康への有難さ。40代手前で薄毛に悩む日が来るのなら、もっと若い頃から頭皮ケアに気を使っていれば良かった。。。少なくとも、今からできるケアには気をつけています。

 

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