「タバコは100害あって1利ない」と言われるほど、害はあっても、直接的に体に良いことは1つもありません。肺がんや心筋梗塞、脳梗塞などの危険性を高めることは、研究データなどが証明しています。
生命の危険を及ぼすタバコですが、薄毛・脱毛症にも、大きな悪影響を与えます。そのメカニズムと、髪と頭皮への悪影響が、どのように薄毛や脱毛症を悪化させるのかを解説していきます。
喫煙による育毛への悪影響
血流を悪くする
タバコに含まれる「ニコチン」と「一酸化炭素」により、血流を悪くします。
ニコチンは、血管を収縮させ血流悪化を起こし、頭皮に酸素や栄養が行き届かなくなります。さらには胃腸の働きを弱くさせ、栄養がうまく吸収できなくなります。
一酸化炭素は、体内を酸欠状態にしてしまいます。血液中で、酸素を差し置いて、優先的に一酸化炭素とヘモグロビンが結合します。
その為、酸素が運ばれなくなり、酸欠状態を起こします。よって、髪と頭皮に酸素や栄養が行き届くのを阻害してしまいます。
肝機能の働きを弱くする
ビタミンを奪う
髪の育成には、タンパク質、ビタミン、ミネラルの育毛3大栄養素が不可欠です。
タバコは、ニコチンによって、ビタミンCとビタミンB12を破壊してしまいます。その為、せっかく意識的に摂取した栄養素も、体内で栄養不足状態を起こしてしまいます。
ビタミンCは、血管を拡げる作用をする、ビタミンEの吸収を良くする作用がありますが、ビタミンCの不足により、ビタミンEが吸収できなくなります。その結果、血管が収縮してしまい、血流を悪くすることにつながります。
ビタミンB12は、毛母細胞の細胞分裂を促進させる作用があります。ビタミンB12不足により、その作用が働かなくなると、正常に髪が既成されなくなっていきます。
薄毛原因物質を増加させる
また、タバコによって男性薄毛の原因物質であるDHTが13%も増加するという、ハーバード大学の研究結果があります。
このDHTは男性ホルモンと結びつき、薄毛を促進させます。
このDHTを抑制する方法は、薄毛治療方法の1つです。喫煙によって、抑制どころか、増加させてしまい、薄毛の進行を進めさせてしまう原因ともなり兼ねません。
女性の薄毛は、加齢に伴う「エストロゲン」の減少により、髪寿命が短くなることで、髪の成長が妨げられることが主な原因です。
しかし、女性にも微量の男性ホルモンが存在しています。過度のストレスなどによって、男性ホルモンが増加し、男性型脱毛症(AGA)に近い薄毛が起こることがあります。
したがってDHTは、男性脱毛症のみの原因物質ではなく、女性の薄毛・脱毛症にも少なからず影響を与える可能性がある物質です。性別に限らず、極力、増加しないようにコントロールしましょう。
まとめ
悪害があるのは知っていても、喫煙がリラックスになるという人は多いでしょう。いきなりの禁煙は難しくても、喫煙量を減らすだけでも、体へのダメージは軽減されます。ストレスを感じない範囲から、徐々に始めるのが良いでしょう。
また、ストレス発散方法を、タバコ以外にも探してみましょう。時間を忘れて没頭できるようなことや、スポーツなどがおすすめです。
抜け毛・薄毛・脱毛症を本気で改善したいなら、タバコは禁煙して頂きたいです。高額な育毛剤やビタミンサプリを摂取していても、効果が半減です。
また、喫煙は育毛に関係なく、健康に悪影響を及ぼす悪習でもあります。この機会に、あなた自身の健康を真剣に考えてみては、いかがでしょうか?
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